2017年4月10日月曜日

「彼らが本気で編むときは、」を観て感じたこと


映画好きの長女の勧めがあって、最近、二つの映画を観ました。

ひとつは宮沢りえが主演の「湯を沸かすほどの熱い愛」、そしてもう一つが、トランスジェンダーなど、現在の日本ではマイノリティと言われる人たちが出てくる「彼らが本気で編むときは、」です。

どちらもとてもいい映画でしたが、特に「彼らが本気で編むときは、」は、胸の深いところに響くものがありました。

世の中にはいわゆる『普通』と言われることがあり、ここから外れると、とたんに非難の目を向けられます。
それは、とても小さい子供に対しても・・・です。

個性を大切にしようとか、自分らしさをのばそうとか、表面的な言葉では聞こえてくることはありますが、本当にそういう世の中でしょうか?

日々、カウンセリングでお会いするクライアントさんのお話を聴かせていただいても、そして、自分の日常を見回しても・・・私には、とてもそんな世の中だとは思えないのです。

安心して、自分がいいと思うものを表現できない、伝えていくことができないとしたら・・・。

自分とは違う『何者』かにならないと、生きていくことができないとしたら・・・。

いつもいつも自分を隠し、抑圧することでしか、生きていくことができないとしたら・・・。

こんなに苦しいことはありません。


この映画の中でのワンシーン、トランスジェンダーの中2の息子(生田斗真)に対して、母親(田中美佐子)が取った対応のすばらしさ・・・。

私にも同じことができるだろうか・・・そんなことも考えさせられました。

一人ひとりの人が、『自分』として生きていくことができるようになれるような、そんなお手伝いがしたい!と、改めて思わせてくれるステキな映画でした。